Friday, October 01, 2004

チャカは小さい方が怖い

組員の銃で少年殺害か、同じ25口径と判明 大牟田

 県警などによると、ブローニング・ベビーは暴力団関係者らの間で30万~40万円で取引されているという。ただ、暴力団は口径が大きく殺傷能力の高い銃を持つのが一般的で、ブローニング・ベビーはあまり出回っていないとされる。


 一般に、大口径で、とにかく弾丸に威力のある拳銃ほど「怖い」印象がある。ダーティーハリーご愛用のS&W M29 44Mag.などその最たるものだ。しかし、拳銃は小さなものほど本質的には怖いのである。

 拳銃の意義は、その携帯性と隠匿性にある。実際、現在軍用拳銃として主流の9×19mm口径でも、一般的な訓練を積んだ兵士が狙って当てられるのは10m程度の射程、熟練者でもせいぜい30mである。

 もちろん、9mm口径の方が25口径(※)より威力は大きい。しかし、たとえばナイフを構えた相手がこちらに向かって一直線に走り込んでくるのを阻止するためには、9mmでさえ2発以上の命中弾を必要とする、とされる。従って、「護身用」としては小口径の拳銃は実に使いにくい。

 逆に、誰かを襲うという確たる意図を持った人間にとっては、小口径の拳銃は実に使いやすい武器である。威力の小ささは、隠匿性を生かして十分に接近し、急所を狙うという使用方法で十分にカバーできるのである。つまり、映画のように廊下の向こう側からデザートイーグルを何発も撃つより、こっそり相手の後ろに回り込んで、22口径を延髄めがけてポンと弾く、というやり方が一番致命傷を与えやすい。

 しかも、小さなピストルほど密輸しやすく、手に入れやすい。よく言われるのは、自動車のエンジンシリンダーに分解した拳銃を隠す、という手口である。こんなコトされると、素人目にはどうやって見つけたらよいものだか、ちょっと想像がつかない。


 長崎出島の時代ならいざ知らず、今は一日何千トンという貨物が日本に入ってくるのである。本当に税関の皆様には頭が下がるのである。

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 一般にN口径と言うとき、弾丸の直径は(N×2.52÷100)mmである。

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