最近、やっと「トラックバック」とは何者なのか、わかってきた。ここに整理しておく。
通常、ある人物の著作を引用するときは、いったい誰の文章を引用したのか、明らかにしておく必要がある。「引用」とは、他人の文章の一部分を切り取ったものである以上、私の文章力不足によって引用元が不当な評価を受けることがあってはいけないからである。
私が書いた文章は、当然第三者が読む事を想定しているから、その読み手が引用元を容易に参照できるようにしておくのがよい。つまり、原文に対してリンクを張ることである。しかし、この「リンクを張る」行為は、直接トラックバックとは関係がない概念である。従って、このリンクは手動で張らなければならない。
さて、誰かの文章を引用する場合、第一義的にはその引用元に連絡を取る必要はない。それは、インターネットにおける「リンク」の概念による。通常、自分が著作したサイト内容ではないことが明らかにわかる場合、たとえ「リンクフリー」の標記が無くとも、リンクを張ることは、マナー違反ではない。
しかしながら、引用に際して、引用元に連絡を取りたい場合がある。それは、多分に個人的な文章を公開するblogというものの性質を鑑みるに、個人対個人のコミュニケーションがとても大事になってくるからである。
引用元への連絡手段は、それこそメールでも、電話でも、硯と墨を用いても良いのだ。しかし、トラックバックというツールを使うことで、相手先へ「引用したことの通知」と「相手も引用を用いて構築した自分の文章(の概要)」を明示することが出来る。しかも、それは相手の文章を読んでいる第三者にも参照可能である、ということが画期的なのだ。
銘記すべきなのは、「トラックバックを発砲する」行為は、自身がblogを所有していなくても可能だ、ということである。Moveble Typeや、多くのblogサービスでは、ユーザにトラックバックツールを提供しているため、あたかもWWW上にblogを所有していないとトラックバックは発砲出来ないように思っておられる方も多いと思うが、それは誤りである。
blogを持っていなくとも、「blogぴんぴん」(Win版(要会員登録)/Mac版)や、このようなスクリプトを用いることで、ローカルから一方的なトラックバックの発信が実現できてしまう。これを悪用すれば、いわゆるトラックバックスパムになる。そうでなくとも、相手の文章と自分の文章が全く関連しない場合にトラックバックを発砲するのは、本来の使い方ではないといえる。
従って、私はトラックバックを発砲する際に以下のようなことを心得ている。
★相手の文章を引用するか、少なくとも相手の記事を読んでいることが前提条件となって自分の文章が成立する場合にのみ、トラックバックする。
★トラックバックを発砲する際には、相手の記事へ手動でリンクを張る。
★トラックバックは「発砲する」ものである。一度撃ったら取り消せない。
★相手がトラックバックに対応していないサイトの場合、メールを送信するなど、他の代替手段によって引用の事実を知らせる。
★出来る限りローカルツールを使用する。(haloscanからトラックバックすると、日本語サイトではほぼ確実に文字化けが起こるため、個人的な理由。)
もちろん、トラックバックに対する考え方はまだ個人個人によって異なる部分がある。上記の項目を、私も「必ず」実行しているとは限らない。あくまでもメモである。
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