看護師や介護士の受け入れに関する日本側の案は(1)日本語の習得と日本の国家資格の取得を条件とする(2)特定活動ビザで3~4年、日本に滞在できる(3)国家資格取得後は就労目的ビザで長期在留できる、というもの。日本政府関係者によると、フィリピン側は、日本案を了解した、という。また、受け入れ人数とともに、現地での日本語の学習期間や費用負担などは今後の検討課題となる。
2004年10月29日付の記事である。
フィリピンは看護師や介護士の「輸出」にかけては実績のある国であり、スウェーデンなど北欧の国々が高い福祉政策を維持できているのも、実は安価なこれらの労働力を利用できているからだ、という説がある。
そういった意味で、私はフィリピン人看護師の「質」に関しては、想像よりも高いのではないか、と考えている。だが、看護職という一種の聖域ながらも、日本政府が「労働力」を目的とした移民政策を決定したことの意味は大きい。
相当数の看護師が国内に長期在留することを認めれば、その多くは日本で家庭を築き、永住を望むようになるのは明らかなであり、実質的な移民受け入れと考えられるからである。
本来、こういったことは100年単位での国家ビジョンがなければやるべきでない、と思うのであり、彼/彼女らの職務内容よりも、むしろそのことについての疑念が残るのである。
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