日本軍事情報センターのWhat's New 11月12日分。
もし東シナ海に原潜が沈没し、爆発すれば、海流に乗って放射能を帯びた海水が日本に向かって流れてくる。爆発しなくとも、海底に沈んだ原潜を回収することは至難の業である。いやそれ以上に、艦内に乗り込んでいる乗員の命が奪われることになる。ロシアのクルスク原潜沈没事故を忘れたのか。
(中略)
どうして政府やマスコミは今回の異常事態に気がつかないのか。すでに中国は潜水艦救難艦や潜水艦曳航船を出動させた。ここで日本政府が中国政府に関係なく、救助のために海自の潜水艦救難艦を派遣しても文句は言われない。
このままでは日本はサムライの心を知らない冷血漢になってしまう。急げ、無駄であってもいいから急げ。
確かに中国海軍の原潜がなんらかの事故を起こしている可能性は、100%否定できるものではないだろう。だが、「領海内で放射能漏れが起きる事態を避けるために、日本の海自が救難艦を出せ」というのはいかがなものだろう。
その論理でいけば、「放射能漏れを恐れるが故に海上自衛隊は、領海内に侵入してくる原子力潜水艦を絶対に撃沈できない」ということになってしまう。まさに「張り子の虎」だ。
それでは、何のために自衛隊はディーゼル潜水艦やアスロックといった装備を所有し、訓練しているのか。どこか日本列島から離れた、外国の海で潜水艦を沈めるためなのか。それこそ「専守防衛」に反するだろう。
緊急事態が起こったのであれば、どこの国の潜水艦であろうと浮上して、堂々と国旗を掲げて航行すればよいだけの話である。このような潜水艦の航行の仕方は、国際法上許容されている。浮上した潜水艦を友軍の救難艦が助けにくる、というのであればそれこそお茶の一杯も出してやればいいだろう。緊急浮上が技術上不可能で、しかも何百キロも航行できる状態、というのは考えにくいのである。
むしろ、速力10ノット、蛇行しながら中国本土へ移動、というのはあとで「事故を起こして思うように操船ができなかった」と言い逃れをするための方便であろう、と私は考える。やはり目的は日本側の反応を探り、海底の地形を測量するためであり、あらかじめ救難艦が付近に展開していた、というのも、国際政治の場で弁解の余地を残すため中国側が打った巧妙な布石であろう、とみる。そういえば「布石」という言葉も囲碁の国、中国から来たのだ。
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だから「医療系ブログ」じゃないんですってば。
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