札幌市の地下鉄では、「携帯電話は、ペースメーカーなどの医療機器に影響を及ぼすおそれがあるため、電源をお切りください」というアナウンスが流れる。
確かに地下鉄車内で携帯電話を使われるのは、見よいものではない。
だが、「携帯電話は医療機器に影響を及ぼす」という言い方は、なんだか医療機器をダシに使われているようで、こちらとしても面白くないものの言い方である。
こんな見方[nikkeibp.co.jp]もある。23cm以内、という数値はつい記憶してしまったが、これはある意味その意図を持って接近しないと起こりえない距離である。
本当は、CDショップなどで設置されている盗難防止装置[yomiuri.co.jp]の方が、強力な電磁波を発する分危険ではないか、という見方もある。最近では、これを接した店舗に「立ち止まらないように」という警告文が掲示されているのもよく見る。
そもそも、なぜ地下鉄で携帯電話が使えるのかをよく考えてみれば、電話会社が駅構内にアンテナを設置したせいであるし、もしも本当に携帯電話を使ってほしくないのであれば、全駅からアンテナを撤去すべきである。
ところが、携帯電話会社というのは交通局にとってみても、大口の広告スポンサーであるから、そういう結論にはならないのである。
「白い巨塔」の浪速大学付属病院では「医療用」PHSを首から提げた医師・看護師の姿がたくさん出てくる。また、ポケットベルを院内の医師に携帯させている病院は多い。
地下鉄駅構内、あるいは車内において急病人が発生した場合、すぐに救急隊を呼べる、というメリットも携帯電話にはある。現にJR東海などでは「メールはOK,通話はデッキで」というように、携帯に対する規制が緩和されている。
果たして、「マナーも一緒に携帯しましょう」[lanstation.co.jp]というのも、戦前の国防婦人会がやったという、パーマをしたお嬢さんに「ぜいたくは敵だ」のビラを渡すといった、単なるイヤミにしかなっていないかどうか、考えてみる必要がある。
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